#12_あっぱれ技術大国ドイツ(熊谷徹)
- 作者: 熊谷徹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/12/24
- メディア: 文庫
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来月行くことになったので、何冊か情報収集のために買ったうちの一冊。
技術大国ドイツを語る上で本書で書かれているキーワードはミッテルシュタントとテュフトラー。
ミッテルシュタント
IfMは従業員の数が五百万人未満、毎年の売上高が五千万ユーロ(六十億円)未満の記号をKMU(小規模もしくは中規模の企業)つまりミッテルシュタントと定義している。
そして、2007年データではドイツ法人登録議場314万社の内、99.7%が中規模企業で、勤労者2960万人の内、70.6%が中規模企業に雇用されており、中規模企業はドイツ最大の雇用主とのこと。
テュフトラー
ドイツで使われている独独辞典によると、テュフテルンとは、「細かい手作業や試行錯誤、実験、色々と考えることによって、なにか新しい物を生み出したり、難しい課題についての解決方法を見つけようとしたりすること」である。
重要なのは、テュフテルンに必ず「手を使った作業」が関わるということ。さらに、テュフテルンの目的は、工夫によって製品の質を高めたり、それまでになかった特徴を付け加えたりすることだ。つまりテュフテルンは、物づくり深く関わる言葉なのである。
下町の町工場とか、カイゼンとか、技術立国として日本に近い部分を感じるが、こういったテュフトラーが多く生まれる理由はドイツ人の節約、効率化により労力を節約しようとする国民性によるようだ。
この労力を節約するというところは前任者からもよく言われていることだが、しっかり押さえておきたい。