#7_クラーク魂 まぐれで北大副学長になった男の半生(藤田正一)

クラーク魂―まぐれで北大副学長になった男の半生

クラーク魂―まぐれで北大副学長になった男の半生


私が学生時代の副学長だった藤田先生の自叙伝。

学生時代に直接接することはなかったが、私が卒業後の総長選挙の立候補者演説が当時Web上で見ることができて、現職含めたそのほかの立候補者とは比べ物にならない思考の深さに圧倒させられた。

内容は寮生、応援団員、獣医学部生として過ごした痛快北大時代。研究者として成長し道を拓いたアメリカ時代。そして教授、副学長となってからの教育者時代の半生が綴られる。

学生時代では寮生ならでは、応援団ならではというエピソードはまあそういうドンパ(というか私もたまに)もいたよなと読めるが、獣医学部に入ってから食費に困らなくなったというのは度肝を抜かれる。何故かは想像通り。

アメリカ時代と教育者時代は機内でほろ酔いの中読んだので、あまり脳裏には残っていないのだが、異国の地でも人を牽きつける魅力が凄まじいのが伝わってくる。かなわぬ恋のエピソードもいい話だ。

教育者時代のところは、個人的に同意できない部分があるものの、教育者として確たる思想があるのだということがよく伝わる。周りの教育者や北大OBに薦めたい本です。