#05_ボストンで暮らして 素顔のアメリカに触れた40年(久野揚子)

ボストンで暮らして―素顔のアメリカに触れた40年

ボストンで暮らして―素顔のアメリカに触れた40年


今月末出張で行くボストンの雰囲気を知るために読んでみた。

40年アメリカで生活しているだけに、単身でアメリカに来て結婚し、子育てしてと過ごした人生の中で見てきたアメリカの人、文化、風習の移り変わりを知ることができる。

また、ボストンの人、気候、料理、芸術についてのエッセイが坦々とまとめられている。料理については好む好まざるの筆者の本音が出ていて、現地では実際に食べてみて判断したいと思った。

「リーダーシップが重要視される」での記述が日本を離れているのに日本をうまく表現していて10年以上前の本ですが、10年前から変わらない日本を感じる。

アメリカでは上に立つ人が、リーダーシップを持っているかどうかを、よく問題にします。正しいと思う方向に人を説得して引率する力は、コンセンサスを大切にする日本で特に必要はないのでしょうが、アメリカ社会では重要なことです。

日本のリーダーシップの欠如は、今まで官僚が何とか補っていたようです。うまく事が運んでいるときは、指導者がいなくても問題はありませんが、何か危機に面したときは、みんなの同意を取り付けようとして、機能停止になるようです。

そのほか鋭い指摘多数あり。遠くから日本を見ることで感じることは多いんだなと感じた。