お正月はラサで迎える1

お正月は初日の出前起床。

昨夜は明らかに列車が山登りしてるんだなって思うくらい寝ている間の列車は傾いていた。


寝台車の中から2012年の初日の出を見る。今年も家族元気で1年間過ごせるように。



列車二日目の景色はこんな感じが続く。荒野に岩山、ときどき凍った河が流れるといった感じ。


朝方車掌さんから配られたカード。

これから5000メートル級の山を越える体力はありますか?といった内容らしい。今さら越えられないって言っても時すでに遅しな訳で、△としておく。

後で判明したことだが、だいたいこのカードが配られていた時にチベット鉄道の最高標高地点5072メートルを通過していたようだ。それでも回りにはこれより高い山が聳え立っている。

メンバーは少し高山を感じていたようだが、昨日の気持ち悪さを乗り越えた私は列車内ではもう気分が悪くなることはなかった。

この日は朝と昼ほぼ兼用でワンタンを2杯食べる。このワンタンは中国カップ麺の中でもかなりましな味である。そして、中国カップ麺のスープは全部入れないがポイント。粉は半分くらい、辛みそはちょっと、2,3滴入れるくらいがちょうどいい。


羊の円陣。この日の列車残りはひたすら列車からの写真を撮っていた。午後になって野性か放牧された羊、牛、ヤクの姿が見られるようになる。実は町が近づいていた。


実はラサ滞在中には一度も目にかかることがなかったタルチョ(経文が書かれた旗)。この列車の中からとラサ空港へ向かう途中の自然の中でしか見ることがなかった。

のんびりとしていたところ、なんのアナウンスもない状態から「ラサ駅到着の6分前」を車掌に告げられる。みんな慌てて荷物を整理しても、さすがに到着には少し間に合わなかった。

中国人ですから急な到着の連絡を詫びるところか、とっとと出て行けと列車の外から催促される。


ラサ駅を降りていきなりの中国共産党スローガン。

農閑期にラサを訪れるチベット族の人たちはこれを見てどう思うのだろうか?まあ、そもそもこの列車自体が中国のチベット支配を色濃く表現しているのだが。

2006年に全通したチベット鉄道、ラサ駅はとても新しい。久しぶりの外の世界、ラサは天気予報通り北京に比べて随分温かい。

ラサ駅のというかチベットで印象的なことは公安の多さ。駅を降りてからは数メートルおきに公安が立ち、自分たちよりも先に駅を降りて写真を撮っていた観光客は写真チェックを受けていた。

恐らく上の写真などもあまり撮ってもらっては困る写真かもしれない。

駅で今回お世話になるツアーガイドのおばちゃんと合流し、ホテルへ向かう。おばちゃんのアドバイスとしては今日は高地に適応するためあまり動かずに休んでいた方がよいとのことだった。

ラサでのホテルはいちおう三ツ星のヤクホテル。昔はバックパッカーの集まるホテルだったらしいが、部屋の改装がなされキレイ目になったことからバックパッカーは少なくなったらしい。

シャワーの排水はそのままトイレに流すってとこ以外は普通の欧米人も泊まれるホテル。中国、チベットにいると中国人の中にいる欧米人と欧米人が話す英語に何故か安心する。


レンタサイクル。後輩の持っていた地球の歩き方北京編には「北京は自転車で走ろう」という馬鹿げた記事が掲載されていたが、ラサも含めて中国の街中で自転車に乗る勇気はないな。

少し休んでからホテル回りの商店街をぶらぶらし、夕食へ向かう。ホテルのまわりの商店街はほとんど衣類を扱ったお店で普通のダウンジャケットとか靴が並んでいる。


街中に流れる数本のパイプ。デパートの建設地から湧きでた地下水を誘導しているらしい。翌日ガイドさんに聞き分かったことだが、2年間くらい湧き続けているとのこと。

夕食はホテルの前にある洋風の店へ。まったくもって日本にあっても違和感がないくらい普通にきれいな店です。



美味しかった料理二つ。ヤク餃子と牛肉パイ。チベット内では念のためお酒は控えました。


チベットの店は動物がいることが普通なのか?翌日入った店にも猫がいたし、実は翌日の夕食もこの店で取るのだが、翌日は猫がいなくなっていて犬が2匹店内を歩いていた。

夕食後は明日に備えて休みましょうということで、シャワーを浴びて寝る。。実は就寝中に高地の怖さを知ることになるのだが、このときは当然知る由もない。。。